それでもビットコインキャッシュが成功する5つの理由

2017/8/1のビットコイン分裂により誕生した通貨ビットコインキャッシュ(BCH)

多くの人がビットコインキャッシュをビットコインのクローンであり、ただのアルトコインにすぎないと考えている。私も多くの人と同じく一部の派閥がたちあげた草コインのひとつにすぎないとみなしていた。

しかし、ビットコイン聡明期から活躍する識者たちが相次いでビットコインキャッシュを推す声が上がっている。それはなぜなのか探れば探るほどビットコインキャッシュがもしかしたら本物のビットコインではないかという証拠にたどり着いてしまった。

理由その1. ビットコインの草案者 ナカモト・サトシの提言に忠実なのはBCH

2008年、ナカモトサトシがインターネット上に公開した論文がビットコインの始まりです。今回の分裂騒動は、ビッグブロック派とサイドチェーン派の分裂とも言われています。サイドチェーン構想は、2014年にBlockstream社発表したホワイトペーパーに基づきます。ビットコインには、イーサリアムなど新鋭的なアルトコインに備わっているスマートコントラクト(契約情報を組み込む)などの機能が無いため、サイドチェーン構想が登場しました。

しかし、ナカモトサトシの提言にサイドチェーン構想は登場せず、将来のトランザクション量の増加については、シンプルにブロックをスケーリングする事に言及していたとされる。

 

理由その2. サイドチェーンは他のアルトコインで代用できる

すでに数え切れないほどのアルトコインが登場している。ビットコインのサイドチェーンを新たに用意せずとも、アルトコインには様々な機能をもったものが多数存在している。タングルで送金手数料なしのIOTAやスマートコントラクトが特徴のイーサリアム、匿名性の高いDASHなどが有名だ。そのアルトコインたちとビットコインをスムーズつなぐネットワークサービスを提供すれば、そもそも、サイドチェーンなど必要がないという声も多い。

 

理由その3. 決済機能で優れるのはビットコインキャッシュ

ビットコインコミュニティが立ち上げたWebサイトbitcoin.orgでは、ビットコインの特徴を『即時取引』『ワールドワイド支払』『ゼロまたは安価な手数料』と述べている。

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この特徴こそがビットコインが、既存の決済取引よりも優位に立てる基礎的な指標ともいえる。しかし、現在『即時支払い』と『ゼロまたは安価な手数料』は、ビットコインネットワーク混雑により実現していない。

『即時取引』『ワールドワイド支払』『ゼロまたは安価な手数料』の三点に絞って言えば、ビットコインキャッシュのほうが総合的に優位に立っているといえる。

 

理由その4. 重要人物がBCHの取り組みを推している

SEGWIT(オフチェーン)は、後戻りが出来ない更新だったという声が聞こえる。なかでも、ビットコインジーザスと呼ばれるロジャー・バー氏やマイニング企業最大手創業者ジハン・ウー氏、Bitinstant創業者チャーリー・シュレム氏、元Redditの暗号通貨エンジニアでSNS Yours創業者ライアン・チャールズ氏などビットコイン業界でも注目すべき人物たちが、ビットコインキャッシュの取り組みを推している。また、自らがナカモト・サトシであると名乗りを上げたオーストラリア人のクレイグ・ライト博士は、SEGWITへ安全性の懸念を示しをビットコインキャッシュの取り組みに賞賛を送っている。

 

最重要*理由その5. マイナー達がビットコインキャッシュに移る可能性

ビットコインのインフラ投資しているのはマイナー

ビットコインの暗号は、仮に量子コンピューターが登場したとしても、簡単に破ることはできないとされている。その背景にあるのが、ハッシュパワーと呼ばれる採掘コンピューター群であり、このハッシュパワーこそが、ビットコインの価値の源泉で、システムをより強固なものにしている事は疑いの余地がない。しかし、今後そのハッシュパワーがビットコインキャッシュに移る可能性が非常に高い。

まず、多くの人が見逃している点であるが、ビットコインに一番最初に投資を行っているのは誰であるか?

その答えは、マイナー(採掘者)である。

マイナー達は、莫大な電気代と、高価なASICチップを搭載したマシンを使い、24時間休むことなく採掘し続けている。マイニングしている人たちは、ぼろ儲けしているというイメージが先行しているが、現在マイニングは、電気代がかなり安価な地域で行うか、ASICチップ生産業者が直営する以外では、採算が取れないほど薄利な事業となっている。

マイナー達は意外と薄利 赤字のときも

たしかに、MTGOXが倒産する以前は、マイニングによって儲けることが出来る個人が多くいた。しかし、MTGOXの倒産とともにビットコイン価格は、低迷し、採掘すればするほど赤字になるというマイナー達が続出したのである。

14日ごとに難易度が調整され、採掘効率が見直されるのではあるが、仮に難易度調整された初日にビットコインが暴落した場合、収益化が非常に困難な状況で採掘をしなければいけいない日が二週間ちかくおとずれる。

筆者がビットコイン価格が低迷しているときに、採掘器の電気代と難易度を照らし合わせ収益性を確認してみたところ、電気代が安い地域でも赤字ではないかという数字であったため、この状況でハッシュレートを支え続けるのは凄いことだと関心したことがある。

のち、BITMAINのジハン・ウー氏は、将来の価格高騰を見越して採掘し続けていたと発言している。

BCHにはマイナー達を保護する仕組みEDA

ビットコインキャッシュにはビットコインには無かったEDA(緊急難易度調整機能)が装備されている。これにより、コインの価格低迷など、採掘効率が落ちる事態になったとしても、一定の条件下においてEDAが発動され、採掘難易度がフレキシブルに調整されるようになる。

現在、BCHは、ビットコインを大幅に下回る相場のため、すでに何度かEDAが発動され、一時的ではあるが、ビットコインのハッシュレートを上回る瞬間もあった。マイナー達はいつでもハッシュパワーをBCHネットワークに鞍替えできる事を示した。おそらくマイナー達は、意図的にEDAを誘発していたが、2017/8/28のEDA後に大手マイニングプール関係者がBCHのネットワーク安定を優先するとSNSに投稿したので、暫くはEDA発動はないされないかもしれない。

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そもそもマイナーがBCHを推している

先に述べたのようにハッシュパワーを提供するマイナー達は、ビットコインの価値の源泉である。そのマイナー連合がそもそもSEGWITに反対し、BCHを推している。

SEGWITは、後のライトニングネットーワークと呼ばれる決済の高速化を実現しようとする取り組みの一環で、Blockstrem社が目論むサイドチェーン構想そのものである。『サイドチェーン構想は、高価なコンピューターノードを使いネットワーク手数料を徴収しようとしている』という指摘も多い。

先日Blockstream社は、ビットコインのネットワークのために衛星を打ち上げるというニュースが流れた。私は、このニュースを聞いた時に『ボランティアでよくそんな事するなぁ・・・』と感心したが、そもそも企業がボランティアで投資する事はありえないのである。マイナー達は、ライトニングネットワークの完成とともに排除される事を恐れている可能性も否定できない。筆者は、過去にマイナーをしていて、マイニングの価値を深く理解している。ハッシュパワーこそがビットコインをより強固で価値のあるものにしているという事を強く信じているし、仮にハッシュパワーを取り除く構想があるとしたら、それ自体がビットコインの草案や思想に反するものであると思う。